話を戻す。リンクフリー原理主義は名のとおり、リンクフリー思想への原点回帰なわけである。元来ハイパーリンクは参照を容易にするために作られた機能で、連結するために作られた機能では無い。そのため基本的にリンクを拒否することはできないと考えられる。なぜならリンクを拒否するということは参照を拒否することと同意義で、つまりそれは言論の自由を否定することになるからだ。WWW(※)ではこのハイパーリンクが自由に行えることを前提に作られている。そのためここに文章をアップするということは、その文章へのリンクを許可することとほぼ同意義だと言える。つまりリンクは自由に行っても良いはずなのだ。
しかし、現在日本では無断リンク禁止やトップページ以外のページへのリンク禁止などと掲げるサイトがあとをたたない。このような現象は日本特有で他国ではありえない風景だ。このようなことが起こる原因はいろいろありそうですが、私が考えうる答えを3つほど上げてみようと思う。
理由その1、『日本ではウェブサイトをホームページと呼ぶ。』。何故か日本ではウェブサイトをホームページと呼ぶ習慣がある。これの何が問題なのかというとウェブサイトを家と連想してしまう点にある。これにより、「勝手にリンクを張ることは無断で人の家に侵入することと同じ」だとか「ホームページも玄関(トップページ)から入ることが常識」などと間違った認識を植え付けてしまっているのだと思う。海外でも『home page』という言葉は使いますが、日本で言う意味とは全く違い、トップページのことを指します。これは『家』という意味で用いているのではなく、『最初の場所』といった意味なのだと思います。
理由その2、『リンクを文字通り結合という意味で解釈している。』。おそらくリンクされるということを、勝手に知らないサイトと繋げられて気味が悪いと言った感じに取っているのだろう。もちろんリンクとは参照であることを分かっていないため、リンクは拒否できるものだと誤解している。
理由その3、『他のサイトでもやってるから。』。これが本筋、日本人がもっとも得意としている理由である。日本人は集団意識に非常に敏感な民族で、大抵の人は集団の中で自分を周りに合わせようと意識する。それはリンクに関しても同じで、周りの人が無断リンクを掲げていると、「リンクとはそのようなものなんだろう」と思い込んでしまうのだ。
そしてこのような事態になってしまったのは企業・団体のサイトが非リンクフリーを掲げていることに原因がある。『Sony』などの大企業に法律の専門家であるはずの弁護士会、はては日本国の省庁までもがリンクを制限する傾向がある。このような個人を牽引する立場のウェブサイトがハイパーリンクを理解していないのだから個人のサイトが無断リンク禁止を訴えるのも無理が無い。
また産経新聞は実際に無断リンクに対する警告を行ったことがある。詳しくは警告を受けた当事者である連邦の記事を参照することにして、その際の結末はディープリンクは著作権に抵触しないとの結論が出て事なきを得たのですが、報道機関が進んでリンク規制を行おうとした事実は、国内のハイパーリンクに関する認識の低さを浮き彫りとし、真に嘆かわしいばかりの事件であった。
無断リンク禁止の風潮が起こる原因の説明を終えたところで、次は実際にそういった非リンクフリーのサイトへどのような対応をしたらよいかだ。説明したように無断リンク禁止を掲げていようが法的拘束力は皆無であるため勝手にリンクしても全く問題が無い。ただ、無断リンク禁止というのはリンクされたくないという意思表示であるため、それを無視してリンクを強行するのは倫理的にあまり良くないかもしれない。
だが私は前にも述べたようにWWW上にページをアップした時点でリンクを許可しているのだし、第一、公共の空間に文章をアップしておきながら、読まれたくないという意見は矛盾していると感じるので、特殊な場合を除いてガンガン無断リンクします。それで被リンク側が嫌になって閉鎖したとしても、それは被リンク側の無知と認識の甘さが招いた結果であるので自業自得と考えます。
ただし例外もあります。例えば18禁サイト。私の場合、精神衛生上の問題からディープリンクは控えて年齢認証ページに誘導しますね。ここら辺の法律は詳しくないので触れたくないというのがあります。おそらくリンクする側がしっかり年齢認証とかをしていれば問題無いんじゃないかと思うが、メンドクサイし下手なことはしたくない。
あと被リンク先の転送量の問題。松永さんのこの意見で言うとおり転送量云々の問題は被リンク側の責任だとは思いますが、その責任を盾にあぐらかいててもなかなか問題は解決しないだろうと思うので、私はリンク側も何らかの対策をしたほうが良いんじゃないかと思いますね。・・・その何らかの対策を聞かれると困りますが。
以上、長々と私のリンクに関する見解を書いてみました。つまり私が何を言いたいのかというと「ネット上で勝手にリンクを張ることは当たり前なことで、リンクされたからといって自分勝手な我侭を振り回してさわぐんじゃねえ!」ってことです。リンクフリー原理主義は非リンクフリーを認めません。
他、『無断リンク禁止』にリンクされているページ。
※『WWWW』・・・WWW(World Wide Web)とはインターネット上で無数の文章と文章とがリンクで繋がった広大な空間のことで、誰もが自由にアクセスして文章を観覧することができる。これは巨大な図書館のようなもので、24時間いつでも読みたい本(html文章)を探して読めるところだと例えよう。この図書館が変わっている点は自分で作成した本を置くことができること。つまり誰でも自分で作成した文章をWWW上に公開できるのだ。WWWとインターネットをイコールで結んでしまう人がいるが、WWWはインターネットの中にある存在で、この二つは別物である。要するにインターネットを利用するものはWWWだけでなくeメールやネットゲームなどさまざまだということ。詳しい説明はこちらへ。
私はリンクフリー原理主義者である。リンクフリー原理主義とは、リンクはフリーであるべきで、個人的な感情でリンクを禁止することは出来ないとする考え方のことだ。
話はそれるが、原理主義と言うと今日のイスラム原理主義者によるテロを連想するため、原理主義=悪とイメージされがちだが、それは正しいとは言えない。テロを起こしている者はイスラム原理主義者の中でも過激派の人間のみであり、原理主義自体が悪というわけではない。原理主義とは宗教を信仰する上で変化していった考えを改め、原点回帰しようとする考え方のことである。